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2019.07.12

スーパーカーでありながらグランツーリング「マクラーレンGT」デビュー

マクラーレン・オートモーティブ(以下マクラーレン)は、2019年6月20日、東京・表参道「jing」で新型車「マクラーレンGT」を発表した。自動車愛好家の間では早くも人気と話題を呼んでいる。その話題でもっとも焦点となっているのが、「マクラーレンブランドとGT車の定義」についてだ。というのもマクラーレンといえばレーシングカー、それもF1メーカーとして名高い企業だ。そのため既存ラインナップを見てもスーパースポーツカーばかりだ。

そこにグランツーリングを冠する「マクラーレンGT」の発表。
一体、マクラーレンはどんな車を作ったのだろうか。

マクラーレンGTは何を運ぶのか

マクラーレンの発表では軽量化と高速性能をアピールしている。軽量化はともかく速度制限の厳しい日本で高速性能に需要があるかは疑わしい。それでもヤングの町、表参道を舞台に発表を行うということは、秘めたる勝算があるはずだ。秘めたる勝算を占うためのキーワードが、F1で培ったブランド力だ。F1レーサーになることは無理でも、世界最速のマシンの血統を持つコックピットに一度は座りたい。現役の競争馬に乗ることは無理でも、誘導馬で良いからサラブレッドのたずなを持ちたい、そう願う競馬ファンは多い。

最速の血統の乗り物の手綱を握る。
そんな願いを叶えてくれるのがマクラーレンというブランドだ。
ちなみにマクラーレンGTの小売価格は2,645万円〜。

次に考えるのは、「一体マクラーレンが考えるGTとはどういうものなのか?」だ。スポーツタイプの自動車の代名詞のように使われているGTはグランドツーリングの略称であり、今回のお披露目でもマクラーレン・オートモーティブ日本支社代表の正本嘉宏氏は、「マクラーレンGTはマクラーレンの価値をグランドツーリングという新たな形で結実させたモデル」と語っている。

ではグランドツーリング、長距離ドライブとはどのくらいの距離を指すのであろうか?まず日帰りはあり得ない。仮に東京を起点とした場合、北は日光、南は伊豆箱根ではマクラーレンの名が泣く。関越道を北上して新潟、左に日本海を見ながら羽越本線を北へ北へ。道中、あつみ温泉で一風呂浴び、山形県は酒田から秋田県は男鹿半島へ。

青春18きっぷでは気の遠くなるような距離も、マクラーレンGTなら心強い。長距離ドライブでも快適さを維持できる電動式ヒーター付きシートや、運転するたびに知識を進化させる革新的なソフトウェア、オプティマルコントロールセオリーなどの多彩な機能が運転手を疲れから守ってくれる。

さらに、エンジンルーム上部に容量420リッター、フロントボンネット下にも容量150リッターのラゲッジスペースを用意しており、秋田で「ひとめぼれ」、山形で「つや姫」、新潟で「こしひかり」と、新米の季節にはブランド米のハシゴ購入と持ち帰りが可能になった。村上の鮭までは試してみないとわからないが、とにかく抜群の収納力だ。
スーパースポーツカーは収納力に難があることが多いが、さすがはグランツーリングを冠するだけあり宿泊を前提とした旅に使うことも十二分に可能だろう。

お披露目に合わせて来日したマクラーレン・オートモーティブチーフデザイナーのゴラン・オズボルト氏曰く、「マクラーレンを際立たせるまったく新しい使命を持って生まれたプロダクト。ラグジュアリーカーでありながらダイナミックエクスペリエンスをマクラーレンとして設計した」とのこと。

折しも表参道から目と鼻の先にある距離にある原宿の竹下通りでは、ファミリーカーでおなじみのダイハツがビッグプロモーションを展開していた。しかし、日本が誇る新米を積んで疾走するマクラーレンこそが、日本のグランドツーリングと農政を変える使命を運んできたのかもしれない。

なお、マクラーレンGTの納車予定は2019年10月以降となるため、残念ながら今年の新米の季節には間に合わないであろうことを付記しておく。

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