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FIA国際自動車連盟とACOフランス西部自動車クラブが、WEC世界耐久選手権の2019/2020年シーズンにおいて、LMP1クラスにサクセスバラスト制度の追加を検討していることがわかった。

現在のWEC最高峰カテゴリーとなっているLMP1クラスでは、トヨタのハイブリッドカーとプライベーターチームが走らせるノンハイブリッドカーがあり、両車の差を調整するためにEoT(イクイバレンス・オブ・テクノロジー=技術の均衡)と呼ばれる性能調整が全車に課せられていた。

しかし、現在のEoTの状況について、ACOのテクニカルディレクターであるティエリー・ブーべ氏は「満足のいくものではない」、「ハイブリッド車と非ハイブリッド車の差を埋めるという、我々の目標には近づいているが、非ハイブリッド車の物理的限界に直面している」と見解を示した。

実際に、F1第10戦ドイツGPでは、観客数の減少が注目を集め、オーストリアの『Kleine Zeitung(クライネ・ツァイトゥング)』紙は、続くハンガリーGP(27日決勝)でもチケットの販売が30%減少していると報じている。

マシンの性能による格差によって客足が減っているこの問題の解決策で挙がったのが、サクセスバラスト制度だ。サクセスバラストは、予選レース、決勝レースの順位に応じて重量のハンデを加える制度で、世界ツーリングカー選手権(WTCC)などFIA(世界自動車連盟)が統括するほかのカテゴリーでも採用されている。

FIA GT1世界選手権では、以下のようにサクセスバラスト制度が適用されている。
※参考:wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/FIA_GT1%E4%B8%96%E7%95%8C%E9%81%B8%E6%89%8B%E6%A8%A9)

【予選レースの結果】
●加算
1位………10kg、
2位………5kg
●減算
9位………5kg
10位以下………10kg

【決勝レースの結果】
●加算
1位………530kg
2位………520kg
3位………510kg
4位………55kgの
●減算
6位………5kg
7位………10kg
8位………20kg
9位以下………30kg

※サクセスバラストは、次回イベントにも引き継がれ、イベント毎やレース毎にリセットされることは無い。

 

メーカーの技術力やマシンの性能による競争力は、モータースポーツの世界においてもちろん注目されるポイントではあるが、運営サイドやF1のチームにとっては”ドライバーが主役であること”や”ファンとドライバーがもっと関われるようになること”を重視する意向が強くあるようだ。レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナー氏もイギリスのテレビ局『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』でその点についてコメントしている。

クリスチャン・ホーナー氏「われわれにとって必要なのは、ドライバーがヒーローであること。クルマは二の次であるべきだ。そうするために、ドライバーと接する手段を増やす必要がある。ファンがそのヒーローたちとかかわれるようにしなければならない」

サクセスバラスト制度の採用によって、これからのシーズンがさらにワクワクドキドキするエキサイティングなものになることを期待したい。

引用元: topnewsCARIFEニュース一覧へ