2018. 06. 15.
コクピットから見える世界
ロールスロイス・ゴーストの後ろ席の乗り味
なかなか普段触れることが出来ないスーパーサルーンの一台が、英国車のロールスロイスである。
その中でも『ゴースト シリーズII』は、非常にお求めやすい価格になっている。
お求めやすいと言っても、車両本体価格3123万だが、それでも最近は年間で200台も売れるのだから日本は高級車市場が活発な訳だ。
現在の日本は、局地バブルだと言われていて、株価の上昇の中で貴金属・時計に並んで高級車や高級スポーツカーが過去最高に売れている。
エンジンスペックは最近流行りの6.6LツインターボV12。
これは『レイス』と同じスペックであるが、出力やトルクに関しては、一応クーペのレイスよりも抑えられていて570psになっている。
それでもこの2420Kgの車体を加速させるには十分な馬力だ。
加速は0-100㎞/h、4.9秒で、この重量の割にはかなり速い。
最新型のロールスロイスは、経営不振によってBMWの傘下に収まる前とは全く異なるイメージに変わった。
それまでは、快適な乗り心地や静けさを売りにしていたが、BMWの傘下に入ってからは、それだけでなくエンジンや足回りも強化され、
今までの快適さや静けさも保持していながら、MAXリミットカットの250㎞/hまで一気に加速しても何の心配もなくドライビング出来る。
そんな車に仕上がった。
ランボルギーニがアウディ傘下に入って、壊れなくなり安心して運転出来るようになったのをきっかけに世界中で売れまくるようになった。
今までのブランドを維持しながら技術フィールドが磨かれることで、ブランドの価値が大きく上がり、安定し、売れるようになるのが今の高級車メーカーの在り方である。
近年、すごい勢いでアジアを中心に世界中に富裕層が生まれている裏返しに、これからの高級車メーカーは増産を繰り返しても生産が追い付かないくらいアジア経済が上振れする中で売れるだろう。
特に、ファントムと比較して、比較的コンパクトなゴーストは若手の経営者などが自ら運転したくなるような車の設計になっている。
ファントムは後部座席が重宝されるが、ゴーストは運転席が重宝される。運転してちょうど良いサイズに仕上がっているのだ。
ハンドリングはアウディのように軽く感じる部分があるため、高速道路ではスポーツモードに切り替えて乗るのがオススメ。
あっという間に異次元に加速していくのをぜひ、一度高速道路で味わってみて欲しい。